2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

内田樹「街場の読書論」

内田樹さんの文章は読みやすい。 そして分かった気になる。 自分たちの周りの問題を、彼の文章を、通して理解した気にしてくれる。 しかし、それを自分で他人に説明しようとしても全然できず、またできたとしても自分の言葉にならず、結局、理解できていない…

原武史「天皇は宗教とどう向き合ってきたか」

原武史「天皇は宗教とどう向き合ってきたか」を読んだ。とても面白く、名の通り天皇と宗教との関わりで知ることが多くあった。宗教とは直接関係がないが、戦後の昭和天皇のカリスマ性が残った理由としてマッカーサーが東京に引きこもっていたせい、という指…

村上春樹「猫を棄てるー父親について語るときに僕の語ること」と彼の訳した「心臓を貫かれて」について

先週の金曜日、村上春樹が訳した「心臓を貫かれて」が読み終わった翌日に「文藝春秋」で彼が今まで語らなかった父親についての文章が載ったことを、朝日新聞の朝刊で知った。 それぞれを読んでみて、「心臓を貫かれて」の村上春樹版だと強く感じた。 「心臓…

村上春樹訳「心臓を貫かれて」

この本との出会いは、河合隼雄・村上春樹「村上春樹、河合隼雄に会いにいく」の中で「殺すことによって癒される人」は実際に存在しているのだとして、村上がいま訳している本書を紹介している箇所を読んだことによる。 何を言っているのか分からず、気になり…

ミュージカル「レ・ミゼラブル」

帝国劇場で、レミゼラブルを観劇。 5回目くらいだろうか。 はじめてファンテーヌの死ぬシーンで号泣してしまった。子どもを持つと親の気持ちで観るせいか。 幕開けと同時にその音楽で舞台に引き込まれ、気持ちの良い緊張感が包まれる。 感動する場面が見るた…

六古窯 ―〈和〉のやきもの

出光美術館でやっている展覧会「六古窯 ―〈和〉のやきもの」へ。 壺をこれでもかというほど眺めてきました。 茶道具とは異なるダイナミックさを見つけることができ満足です。 意外に壺ってずんぐりむっくりした姿がかわいいものだと再発見。 「美術品」とし…