山口 周「外資系コンサルの知的生産術~プロだけが知る「99の心得」~ (光文社新書) 」


第一章 知的生産の「戦略」
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一般に差別化というと 「競合との差別化 」が意識されがちですが 、知的生産においては 「顧客がすでに持っている知識との差別化 」が一番大きな問題になります 。
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特に関係者が多数にのぼるようなケ ースでは 、関係者のマップを作成した上で 、彼らの悩みや問題意識を整理し 、 「誰に向けて 、どのような知的付加価値を届けるのか 」という点を明確化し 、それをチ ームメンバ ーとも共有するようにしています 。
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顧客側はいつまでに 、どれくらいの品質の知的生産物が 、どの程度のコストで出てくると期待しているのか 、その期待値と現実とのあいだにあるギャップをどうすり合わせていくのか 、という問題ですね 。よく 「あいつは仕切りがいい 」とか 「
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知的生産における失敗というのは 、知的成果物の品質で決まるものではありません 。知的生産における成功 ・失敗は 、あくまでも 「顧客の期待値と実際の成果物とのギャップ 」によって決まります 。つまり 、知的生産におけるトラブルというのは一にも二にも 、期待値と
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○に関連する資料を 、金曜日までになるべく沢山集めておいて 」などという指示を出してはいけません 。そうではなく 「 ○ ○に関して 、この四つの問いについて答えが出せるような資料を集めて
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早めに帰ろう 」といった判断も自主的にできるようになります 。知的生産活動に従事する管理職の大事な役割は 、 「ここまでやれば及第点 」というラインを提示することです 。この点を勘違いして 、とにかく量と質を高めることにばかり執着する人がまま見られますが 、筆者にいわせれば 「目一杯頑張れ 」などという指示はマネジメントと呼べません 。プロフェッショナルというのは常に 1 0 0 %を目指すものだと考えている人がいますが 、この考え方は完全に間違っています 。
第二章 インプット
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インタビュ ーでは 「わかったふり 」を決してしない 、ということです 。わかったふりをしない 、ということはつまり 、相手の話していることに多少なりとも疑問点や腑に落ちない点があった場合 、これを素通りすることなく明確化させないといけない 、ということです 。わ
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仮説を持つというのは 、つまり 「問い 」に対する現時点での答えを持って臨む 、ということです 。さらに贅沢をいえば 、仮説を検証または反証するための論理 、つまり 、ど
第三章 プロセッシング
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最後の最後 、では 、いま 、ここにいるわたしは 、これから何をすればいいのか ?どう生きるべきなのか ?という問いに答えを出すことがもっとも重大であって 、それになんらかの答えを出せないようであれば 、そんな 「
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ポジションを取らないと評論家になってしまうからです 。先述した通り 、ポジションを取ることは要するに 「自分はこう思う 」という立場を明確化させることですが 、これをいいかえれば 、自分が証明しようとしている 、あるいは反証している命題について明確なコミットメントを持つということです 。コミッ
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アタマに思い浮かんでいる情報やそれらの関係性 、しっくりこないところなど 、いってみれば考える過程そのものを書き起こすという意識で構いません 。
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本来 、答えなければならない問い 」を見失ってしまっている可能性があります 。そんなときは 、少し目の前の状況から離れて 、 「なんのためにこんなことを
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システム開発において 、乾いた要件定義を満たすことばかりに意識をとられてしまい 、どういうキャリアを経てきた人が 、どういう状況で 、どのような心理状態でそのシステムに向き合うのか 、という点について想像してみることがなかなかできません
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セオリ ーに反するように見える動きでも 、 「このアクションの結果 、何が起こるか ?何が狙いなのか ? 」ということを一度立ち止まって考えてみると 、いろいろと深みのある洞察が得られることが少なくありません 。一見すると不合理な動きの中にも 、多くの場合はそれなりの理由が必ず潜んでいます 。
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本当にイノベ ーティブな会社は 「イノベ ーションを起こそう 」などとはいいません 。イノベ ーションは予定調和しないからです 。 「イノベ ーション 、イノベ ーション 」と騒いでいる企業ほど 、イノベ ーションランキングの低位に沈んでいるという事実は 、 「作用と反作用 」の事例としてとてもわかりやすいと思います
第四章 アウトプット
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レス ・イズ ・モア =少ないほどいい 」という価値観です 。建築やデザインの世界では大変有名な言葉なので 、聞い
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ビジネスにおける知的生産は最終的に 「望ましい行動を起こさせること 」を目
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とき 、アウトプットが W h a t 、 W h y 、 H o wの三つの要素を備えているかを意識してみましょう 。ここでは 、 W h a tは 「やるべきこと 」 、 W h yは 「その理由 」 、 H o wは 「具体的なやり方 」を意味しています 。この中のどれが欠けたとしても 、知的生産物は不完全なものになってしまいます 。まず W h a tとは 、知的生産物の顧客が最終的にやるべき